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2024/12/05 20:43

それほどデニムに詳しくなくても、「セルビッヂ」「赤耳」という言葉をなんとなく聞いたことはありませんか? 旧式の織機を使用して織られた、端にほつれ止めがされているデニム生地のことを「セルビッヂ」と言い、ほつれ止め部分に赤い糸が入っていると「赤耳」なんて呼ばれます。

寄付道デニムに使われている生地も、セルビッヂ。生産しているのは、広島県福山市に本社工場を構えるカイハラ産業です。創業は1893年。備後絣(かすり)をルーツとし、130年以上の歴史を持つ老舗企業。日本国内のみならず、世界の名だたるブランドから指名を受ける、トップクラスのデニム生地メーカーです。

 

皆さまにお届けするデニムがどのように作られているのかこの目で確かめたい寄付道チーム、福山まで工場見学に行ってきました!

  

JR福山駅から車で1時間、まわりを田んぼに囲まれた山の中にカイハラの工場はあります。

さっそく、糸の染色工程から。デニム生地に使用される糸ならではの染め方を、「ロープ染め」と言います。その名の通り、約600本の糸を束ねてロープ状にしてからインディゴ液に漬けていく技法。この染色技術は、カイハラが日本で初めて開発したのだそうです。

 

トイレットペーパーみたいに見えるのが1本の糸。束ねてロープ状にすると、こんな感じ。

 

工場長いわく「秘伝のたれ」だというインディゴ液は、20年以上同じものを使ってるんですって!お掃除のときは慎重に別の場所に移してまた戻すそうです。表面にできる泡の具合などにこだわりがあって、そこが秘伝たるゆえんだとのこと。

 

そしてインディゴ液は、なんと青くないのです!実はもともとの色は黄色で、それが空気に触れて酸化することで青く発色するのだそう。ロープ状に束ねられた白い糸が、インディゴ液の槽を通って黄色に染まり、だんだんと黄緑から薄い青色になっていくグラデーションが、ああ美しい…

 

ちなみに色の濃淡は、インディゴ液に漬ける回数でコントロールしています。

 

デニムを履きこむと色落ちして味わい深い風合いになっていくのは、このロープ染めによって糸の周りだけが青く染まり、中心が白く残っているから。ほらね、と工場長が見せてくれた糸の断面。中心がうっすら白いのがわかります。なるほど。

 

染色の後は、摩擦を避けるための糊付などいくつかの工程を経て、いよいよ織布です!今では日本でもほとんど見かけないという、旧式の「シャトル織機」という織り機が使用されています。豊田自動織機製。197080年頃に製造された、とても貴重なものだそう。修理や改造を繰り返しながら、今でも現役で稼働を続けています。

 

シャトルというのは、緯糸(ヨコ糸)を通すための「杼(ひ)」のこと。織機に張られた経糸(タテ糸)の間を、緯糸を巻き付けたこのシャトルが往復することで、一枚の布が織り上げられていきます。シャトルが往復する、そのターンの部分がセルビッヂ。これこそが、シャトル織機で織られた生地である証なのです。

 

 

この旧式シャトル織機、コンピュータ制御された現代の織機よりもはるかに時間がかかり、職人さんの手作業も必要で、とっても非効率。ただその分、ゆっくりと時間をかけて丁寧に織られることで、糸が空気を含み、生地の表面にふっくらとした凸凹ができ、密度が高く耐久性の高い生地に仕上がります。そして、履きこむほどに身体になじみ、独特の風合いになっていきます。

なので、今でもデニムを愛するお客様からのオーダーは途切れず、たとえ非効率であってもこの生産方法を大切に守っているのだそう。織りあがった生地を手に、「良い表情をしてるでしょう。今どきの機械だとつるっとしたきれいな顔になっちゃって、つまんないんですよ」と工場長。デニム愛を感じます。

(企業秘密のため、残念ながら全景の撮影はNGでした。昔話「鶴の恩返し」に出てきそうな、いわゆる「機織り機」が一面に並んで、一斉にデニム生地を織っている様子をご想像ください。まさに圧巻、そしてものすごい音で、立ち入りには耳栓着用が義務付けられていました。)

 

職人さんが検査を行い、出荷前の最終確認工程に向かう生地。赤耳、しっかりついてますね。

 

こうして手間ひまと時間をかけてつくられた「セルビッヂ」が、寄付道デニムには使われています。寄付道チームが自信をもっておすすめできる、こだわりの逸品です。

 

ちなみにこの日工場を案内してくださった工場長の伊達さんと営業の灰原さんは、なんと地元の同じ高校の同級生(部活も同じサッカー部)だそう。こんなところにも、高校同窓会のプロジェクトである寄付道とのご縁を感じます。

(左:寄付道大川リーダー、中:伊達工場長、右:カイハラ営業灰原さん)

現在、秋の寄付道商品・絶賛予約受付中です(~12/15)。やはり寄士の皆さまはお目が高く、デニムがいちばん人気!

ユニセックスサイズなので、若干タイトな造りになっています。通常より1サイズ上のご購入をおすすめします。