
2024/05/18 15:30
昨年に引き続き、森田先輩オリジナルデザインの「寄付道シャツ」は、熊本県人吉市に本社工場を構える HITOYOSHI さんに制作をお願いしています。
2024 年 5 月、打合せのために訪問した表参道にある HITOYOSHI 東京オフィスで、吉國 武 社長にお話を伺いました。
―初めて「寄付道」について聞いた時のことを覚えていらっしゃいますか?
はい、もちろん。日野さん(高46回寄付道プロジェクトリーダー)に初めてお会いして、何の話かと思ったら、寄付道というプロジェクトについてわかりやすく説明してくださって。福岡の高校生や若い人たちのため、未来のために大人が何かせんといかん、という熱い想いをお持ちだということが伝わってきました。それがとても印象的で、よく覚えていますよ。しかもそれにタモリさんも関わっていらっしゃると聞いて、これは面白い企画だなと思いました。
(HITOYOSHI 株式会社 吉國社長)
―では、お話を聞いてすぐに協力しようと思ってくださったのですか?
そうですね。ただ「協力」とか「お手伝い」をしよう、というよりも、この寄付道プロジェクトのために僕らができることは何だろう、と考えたのが先でした。僕らは工場なので、通常は小売業者さんやアパレルメーカーさんを相手に BtoB のビジネスをやっていますが、最近はオンラインを含めて BtoC の話が入ってくるようになりました。そんな中でフルオーダーメイドのシャツも作っていますので、1枚ずつ作ったシャツをお客様にお届けすることができます。小ロットの生産ができるということは、僕らの強みでもありますし、このプロジェクトのお役に立てるところなんじゃないかなと思いました。
「小ロット生産は本当に助かっています」
(左:高47回寄付道プロジェクトリーダー 大川)
―タモリさんオリジナルのシャツ型だと聞いて、どのような感想をお持ちになりましたか?
タモリさんをテレビや雑誌で拝見しますが、とてもおしゃれですよね。シャツやジャケットの着こなしも大変お上手ですし。きっとオーダーシャツだろう、アメリカのブランドかな、などと考えたことはありました。が、こうやってオリジナルで作っていらっしゃると知って、 ああ、そういうことだったのか、と(笑)ここ数年で、コロナの影響もあったりして、ビジネスシーンでもノーネクタイの方が増えてきましたよね。ネクタイをしていなくても美しく着られるシャツというのは時代にも合っていると思います。実際に自分たちで作るのが楽しみでした。
―HITOYOSHI さんとしてのいちばんのこだわりポイントを教えてください。
ノーネクタイでもシャツの襟元が美しく決まる、というのがこのシャツの最大のテーマなのですが、そのために大事なのが、襟のロール(立ち上がり)部分です。このロールを時間をかけて丁寧に縫うことで、より立体的に仕上げることができるんです。これが襟元のエレガントさ、美しさにつながっているんですね。
効率的に大量生産することはもちろん悪いことではありませんが、こうして手間ひまかけて丁寧に作った商品をお客様にお届けすることが僕らのこだわりですので、寄付道シャツにもこのこだわりが活かされているんじゃないかなと思います。
―寄付道のコンセプトでもある「人のために何かをすることで、自分が幸せになる」という考え方について、どう思われますか?
僕らはもう40数年、衣食住でいう「衣」の領域を担当しています。シャツはもちろんジャケットやボトムスも、生活するうえで、またオケージョンやビジネスシーンに合わせて必要不可欠なものであるのは確かですが、それだけじゃない。着ているとリラックスできる服、「それ、いいね」「どこで買ったの?」と会話のきっかけになる服、何か新しいことを始めるとき、その後押しをしてくれる服。それはその服の「価値」です。そんな価値を提供できて、着ている人に喜んでもらえるような服は、僕らも作り甲斐があります。
また最近は、トレーサビリティが重要視されてきています。僕らの工場は社名の通り、熊本県の人吉というところにありますが、誰がどこで、どのように服を作っているのか、それを伝えていくことも僕らの使命なのかもしれないな、と思うようになりました。それで SNS などでいろいろな発信をしているのですが、近年、熊本では大きな地震がありましたよね。水害に見舞われた年もありました。そんなとき、SNS の DM でたくさんの応援やお見舞いのメッセージをいただけるのです。僕らの商品を買ってくれたり興味を持ってくれたりした人たちが、熊本や人吉のことも気にかけてくれている。本当にありがたいことです。
2027年には100周年を迎える、歴史ある筑紫丘高校という学びの場と後輩たちのために、卒業生の皆さんが何かしたいという想いを持っていること。その寄付道のコンセプトについては、僕だけではなく実際に縫製を行っている職人さんたちも含めて、HITOYOSHI 社員みんな共感していますよ。寄付道プロジェクトチームの一員になれてよかったと思っています。ぜひこの取り組みを長く続けていってほしいですし、引き続き僕らにも関わらせてもらえたらうれしいなと思います。
今年新たにラインナップに加わった、マドラスチェック柄の半袖シャツ